子にも親にも無理のない方法を探そう
ヤマハを辞めた長女は地域のピアノ教室でマイペースに音楽を楽しむことにしました
マイペースに音楽を楽しむには次の3つを意識することが大切だと思います。
- 時間とお金をかけてレベルアップしようとしない
- 「音楽」は生活を楽しむもので鍛錬の場ではない
- 小さなステップアップを喜ぶ
親の私がJ専に苦しんだのはおそらく「時間」をかけないとこなせなかったからです。
お金もかかりますが、時間とカリキュラム、施設を考えると妥当という気もします。
中学受験の塾もお金はかかるし、個人のピアノ教室も同じような内容と時間であればもっとかかるかもしれません。
イベントが多いと大変になることを考えても現代人にとって貴重な「時間」を大きく必要とすることが私のストレスの原因になったのだと思います。
なので、私は
時間やお金の無理の範囲で、
小さな進歩を親子で喜び、
音楽の楽しさが生活に活気を与えてくれる、
これで満足するようにしました。
友達がコンクールに出て入賞してるとか、難しい曲を何歳で弾いてるとか、J専の頃はそういうことを気にしていましたが、そういうのもやめました。
子どもが音楽を好きになってくれてよかった。
弾きたい曲があって、それを自分から弾こうと努力してる姿を見られるのが嬉しい。
家の中に子どもが奏でる音があるっていいな。
それで十分ありがたいと思うようにしました。
スポンサーJ専を辞める前に1年前から対策を練った
長女がマイペースに音楽を続けられるようにやめる時は良い形でやめたいと考えました。
J専に通い始めた頃、「6年までこのグループで続けて欲しい!」と他のお母さん達とみんなで話していて、娘も私も本当にその気持ちでした。
しかし、段々、親のサポートが無いと色々な課題ができない現実を知り、「子どもの主体性に任せる」というのが難しい習い事であると気が付きました。
4年生くらいからは、スケジューリングなども自分でできる子もいると思いますが、うちは難しそうでした。
イベントが多く、それまでに練習しないといけないことや日々の課題があるので、親が子役タレントのマネージャーのように「今日はこの課題やっちゃおう。」「今週はこの曲完成させよう。」と大人がマネージメントしていかないといけません。
音楽は続けて欲しいと思いながらも、親子二人三脚なのは音楽素人の私と夫にとってはきつく、「いつか辞めてもらわないと」と思っていました。
スポンサーヤマハをやめた後の教室探し
ヤマハを退会しても、娘が楽しく音楽を続けられる場所を見つけなければならないと個人教室を探し始めます。
そこで個人教室でピアノを教えられているピアニストの先生で作曲も教えて下さる先生に月に1~2回レッスンをお願いしていました。
ヤマハでやっていることを教えてもらうのではなく、ヤマハと内容が違うのであれば、併用も問題ないとヤマハの先生にも許可を得て個人教室のピアノに通いました。
個人教室では弦楽器と共演したり、JOCの様な大曲ではなく、小さな曲を作ってみていただいたり、これまで学んできた音楽の興味をさらに広げる内容にしていただいていました。
このような環境の中で「ヤマハじゃなくても音楽ができるんだ!」ということを娘が実感し、さらにヤマハを辞めたら、念願の英語、スイミング、バイオリン、通塾もできるという条件でヤマハを退会。
色々やってみたいタイプの長女にとっては、このような流れでヤマハを退会したのは良かったのかなと思っています。
個人教室の先生は小学校時代はヤマハのJ専だった先生で、今はプロのピアニストや作曲家として活躍されていますが、娘の気持ちをよく理解してくださる方。
レッスンの度に私の気持ちが軽くなる不思議な現象。
ヤマハのJ専の時は先生は「先生」というより、やるべきことを伝えてくれるオペレーターのような存在だったなとその時感じました。
なので、特別厳しくもなく、感情的に怒ることもない、適任だったかもしれませんが、週2回も一緒に過ごす先生にしては娘のことをどこまで理解しているのか謎だったんです。
長女がヤマハでやっていたこともテキストを持っていくと教えてくださり、連弾や色んな楽器との演奏の機会をつくってくれ、エレクトーンではなく本物の楽器の音で合奏をするようになりました。
「イントロつけてみる?」
「ここの伴奏、変えてみない?」
「自分で作曲した曲、やってみる?」
とがむしゃらに詰め込んでいたJ専での学びを先生が色んな形になっていて感動しました。
「音楽ってこういうところが楽しいでしょ?」と先生がおっしゃる度に私も「ああ、そうだよね。だから、私もヤマハに通わせたんだった。」とヤマハに魅力を感じた頃のことを思い出したのでした。
個人教室の先生も普段はピアニストなので「他の演奏者さん達の空気を感じて弾こう」「連弾では、二人の気持ちが合うことが大事なんだよ」と先生が失敗した面白いエピソードをまじえて、子どもにわかりやすく教えてくださいます。
教室を変わった当初は「あー、ヤマハにいたら、もう〇〇単調とか色々進んでたかな?」なんて気にしていましたが、あれもヤマハじゃないとできないわけではないと気づき、気持ちが軽くなりました。
それに、ハイレベルなことができる、ということに憧れもあった自分に気づきました。
個人の教室に移り「音楽がたのしい」「音楽っておもしろい!」と親子で笑って言えるようになったのが嬉しかったです。
スポンサー親だけ勝手に後悔して、子どもは全く気にしていない
それでも、何回も「あの時ヤマハをやめなければ」と思うことが私はいっぱいあります。親って自分が実際やってるわけでないのに、あれこれ考えるんですよね、想像するのは楽だし。
でも、これ、親だけです。
私は娘がヤマハを続けていたら色々作曲したり、即興で弾いたりしてたのかなぁと自分がピアノが弾けない分、余計に妄想してしまうんですよね。
でも、あのまま続けていたら、今の元気な娘ものんびり一緒にドラマを見る私もいなかっただろうと思います。なので「後悔」というほどの大きな気持ちはありません。
のんびり屋の長女は多忙なヤマハを退会して、自由に過ごせる時間が増え、とても楽しそうです。
難しい浜学園の勉強をしたり、他の新しい習い事に挑戦したり、学校では学級委員をして、放課後は友達と公園でいっぱい遊んで・・・。
我が家にはJ専はかっこよくて憧れはあったけど、「オーバーワーク」だったと改めて実感したのでした。
挑戦するのもですが、我が家の場合は手を色々出しすぎるので、手を引くタイミングが難しい場合が多いです。親子にとって一つの良い経験となりました。
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